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「これがシャバの空気ってやつか~。」
地上に出ると大きく深呼吸をし、背筋を伸ばす空。
「いや、お空それ違うから。」
ややテンションが高い空をたしなめる燐だったが、彼女も少しはしゃいでいるように見えた。
彼女達は普段から旧地獄の管理をし地上に出る機会はほぼ無いに等しく、多少なりとも地上に憧れを抱いもおかしくなく不謹慎だがさとりはゴジラに感謝していた。
「道草食ってないで、早く行くわよ?」
しかし、本来の目的を忘れてはいないため名残惜しいが移動を開始する一同。
するとまだ遠くにあるため良く見えないが、黒い何かが見え始め霊夢はそれを指差しながら口を開く。
「あれが、ゴジラよ。」
なるほど、とさとりは心の中で納得する。
この幻想郷は人間と妖怪の微妙なパワーバランスで成り立っており、どちらかが少なくても多すぎても幻想郷はその存在を維持出来ずに崩壊しとしまう。
ゴジラがどの様に行動するかで幻想郷のバランスは崩れる恐れがあり、あの八雲 紫が自ら動く(霊夢に任せたが)だけの事はある。
なんだかんだ言って、幻想郷の事を一番思っているのは八雲 紫なのだろう。
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