第一回幻想卿ドラフト会議

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 しかし幻想郷の住民達の中に生でその様子を見たいと言い出す者が現れ、徐々に肥大化していき最終的に幻想郷最大のイベントとして発展していった。  たった三日で作り上げた収容人数約55,000 人を誇る『幻想ドーム』の一番高い場所、通称『司会席』に立つ二人の少女。  その片方の少女がマイクを手にし高々に宣言する。 「さぁ始りました第一回ドラフト会議、司会はこのわたくし射命丸 文と博麗 霊夢の両名でお送りします。」 「・・・え~、この会場の製作に係わりました皆様にこの場で感謝を申し上げます。」 「なお、この様子は試験的に導入されたアナログ放送を使い幻想郷の各所で放送されておりますので、会場の皆様は紳士的な態度でお願いします。」   ノリノリの文に対して対照的な霊夢は手元にある紙をチラチラ見ながら順調に司会を進行していく。  余談だが、外の世界でその存在が消えつつあるアナログ放送の技術の一部が幻想郷に流れ限定的だがテレビの視聴が可能になっていた。  司会席より一段低くもっとも広い場所には、白いシーツを掛けた丸いテーブルがいくつか並べられておりそこにスポットライトが当ると、司会席の後ろの巨大画面にもその様子が映る。
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