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「…………」
「…………」
沈黙状態が続く…
でもそんな状態が苦しいことはなく、あたしにとっては楽な状態だった。
それは、智輝と喋りたくない訳ではない。
ただ…最悪の事態は避けたかったからだ。
そんなことを考えながら、あたしは智輝の背中に乗っていた。
外は真っ暗で、誰も通る気配がない。
それが、少し心地よかった。
────………み……ゆぅ……うみ…ゆうみ…
「優海ッッ!!!!!!」
「はひぃぃぃ!!!!」
誰かに名前を呼ばれて飛び起きた。
あれ…ここって…
「優海サン…寝てたから…部屋まで連れてきちゃいました。」
隣で智輝が言う。
あぁ…あたし寝ちゃったんだ…
「ありがと智輝…送ってくれてありがとね…もう帰っていいよ」
あたしはにっこりと、智輝に笑いかけた。
すると、智輝は苦笑いして、その場から立ち去ろうとした…
あたしは安心して、今日はもう寝ようとした………
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