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ガチャ… 屋上のドアを開けて中を覗く。 誰も…いない…? 「優海サン!!」 「ひゃっ!!」 あたしは上から聞こえる声に驚いた。 「ほら、優海サンも上がって来てください」 智輝は屋上の階段があるところの屋根いた。 あたしは自分の身を守るために、上には上がらず、下にいる状態で話を始めた。 「あ、あのね智輝!!話があるの」 智輝はきょとんとした顔をしていた。 「ほら…今テスト中でしょ?だから…あたしはテストに専念したくて…その…」 あたしは智輝と出来ないなんて、言えなかった。 だって、何されるかわからなかったから… あたしは目をギュッとつぶりながらその…あの…と繰り返していた。                                       「なんだ…そんなことか」 …え? 今度はあたしがきょとんとした顔で智輝を見るはめになった。 「優海サン、勉強熱心ですからね。そんなこと、構いませんよ」 …驚いた。 もっと否定されて、また無理矢理抱かれるかと思ったのに… あたしはとりあえず一安心した。 「ありがとう!!じゃああたしはこれで!!」 「待て優海!!!!」 ビクッ!!!! 「テスト終わったら…ちゃんと来いよな」 …やっぱそうなるよな… とりあえず一週間、どうしたら逃れられるか考えることにした。 それに、幸い金曜日はテスト最終日で、和輝の家に泊まる。 …泊まる? 和輝と…智輝の家に…? また1つ課題が出来てしまった。
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