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深い森には、静まりかえった木々と真っ暗な夜空だけです。
女の子は、歩きつづけます。
目的もなく…
何を探しに行くのか何が欲しいかもわからず、ただただ歩きつづけるのです。
女の子は、思うのです
私は、誰なのかと…
それでも歩きつづけると、大きな木にたくさんの木の実がなっていました。
女の子は、夢中になって木の実を頬張りました。
一つ食べ、また一つ食べ、とうとうその木になっている実をすべて食べてしまいました。
だけど、少しも満たされることはありませんでした。
その夜女の子は、闇に覆われた空におぼろげに輝く月を見つけるのです。
そして、優しく輝く月の光に包まれて眠りにつくのでした。
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