掴かむは希望か絶望か

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男は笑っていた。 血塗られた剣を右手に、肩を揺らし笑っていた。 左手で握る何かを掲げ、高らかに笑っていた。 瞳から大粒の涙を流し、狂ったように笑っていた。 全てを悟った時、心の奥底から泣いていた。 もう後戻りは出来ない、許されない。その先が闇に覆われていたしても、前へと突き進む。 ――その道しか残っていないのだから。
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