Black・World

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ちょうど10日前。 4月10日、この日は入学式があり、黒影幻夢と両親は学校に来ていた。 入学式が終わり新入生はそれぞれの教室に向かっていく。 幻夢は1年5組だ。 担任の挨拶も終わり。 新入生は午前中で学校を去っていく。 この学校では名札を長方形のようなプレートにしていて、それを制服の襟につけるようになっている。 全ての新入生は名札をつけていた、幻夢を除いて。 幻夢は何故か名札をすぐにはつけず、しまいには机に置いたまま教室を去ってしまった。 同日午後7時。 幻夢と両親はファミレスで食事をしながら、入学式で貰ったパンフレットを眺めていた。 「あら幻夢…?名札は?」 母親が襟に名札がついていない事に気づいた。 「あっ…やべーなァ机に置いてきちまった…」 どうやら幻夢自身が今名札がないことに気づいたみたいであった。 「あらまぁ…名札がないと朝学校に入れないみたいよ?」 「ハァ!?なんだそりゃァ!!今から取りに行ってくる!!」 幻夢は学校に向かって駆け出した。
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