30368人が本棚に入れています
本棚に追加
/444ページ
「ん…」
「もう起きたのですか?」
「ジョン…」
リサは、私の顔を見るとムクッと起き上がった。
「リサ。スイカあるぞ?」
「蓮!!」
満面の笑顔で蓮に駆け寄るリサを見て、心が痛んだ。
リサは、もう私のそばにいてくれない…。
「ジョン!!」
「何でしょ…ッ…?」
カポっと口にスイカを入れられた。
「美味しいでしょ?」
満面の笑顔で私に聞いてくるリサに愛情が溢れ出す。
「はい…」
「リサ。俺、じいさんとこに行ってくる。まだ徠斗と悠徠が怒られているだろうから…。そろそろ、止めてもらわないと二人が可哀想だからな。」
「ん。わかった。」
リサと二人きり…
私は、思わずリサを抱き締めた。
「ジョン…?」
「リサ、愛してる…」
つい、口走ってしまった…
「ジョン。私、貴方のことが大好きです。だけど、蓮の好きとは違うの…」
私の目をしっかり見て、はっきりと彼女はそう言った。
心が張り裂けそうに痛い…
だけど、スッキリしたのも事実だ。
「わかっています。やはり、貴方とは赤い糸で結ばれていなかったようだ。」
里香…
蓮と同じように、私を変えてくれる誰かと出会うのだろうか。
教えてくれ…
.
最初のコメントを投稿しよう!