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「どうして…」
背後からした声にハッとして振り返った。
「リサ…」
「どうして手紙を…?」
「それが里香の願いだったから…。」
「姉さまの願い…?」
「あぁ。リサ、里香からの最後の言葉だ…。『リサ、愛してる。私の愛しいリサ。』」
「……ッ…姉…さま…私も…愛して…います…」
リサは、そう言うと泣き崩れた。
それと同時に手紙が灰となって散った。
さよなら…
里香…
絶対にリサと結婚するから…
家族と一緒に見守ってろ。
俺は、泣き崩れているリサをギュッと抱き締めた。
「里香は、俺達が結婚して幸せになることを望んでいた。」
「でも、姉さまは蓮と…」
「アイツが本当に愛していたのは俺じゃねぇよ。お前だよ…。」
「私…?」
「そう。俺と付き合ったのも、俺にリサを任せられるか知りたかったからだ。里香は、お前の幸せを望んでいた。」
「姉さま…」
リサは、また泣き崩れた。
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