プロローグ

2/3
前へ
/6ページ
次へ
さて、もう分かっていると思うが 母……アルトリア・ペンドラゴンこと《アーサー王》 父……衛宮士郎こと《現代の英雄》 が『我が親愛なる両親』である 何の因果か、そんな二人の息子として産まれてきたオレこと《衛宮緋虎》(あかとら)は今、世界規模で迷子になっている 「ウソだろ……?」 目を覚ますと、そこは見渡す限り荒野だった…… 何故こんなことになっているのか、気を失う前の事を思い出してみようと思う ―――――― ――――― ―――― ――― ―― ― 今は午後11時前後。場所は聖フランチェスカ学園 何故オレがこんな所にいるのかとゆうと、簡単な話、警備のバイトをしているのだ もし泥棒が来ても、宝石翁の修業(とゆう名のイジメ)をこなしている身としては、そんじょそこらの泥棒に負けるつもりはない (宝石翁との出会いや修業の内容は、また次の機会に……) 一般大学に通う21歳としては友達と遊ぶお金が欲しい訳で、時給の高いこのバイトを選んだ次第である 自分の事に無頓着な父はいるが、その辺は凜さんや母のおかげで人並みに育ったと自負している。いや、していたい 「ここも異常なしっと……!!」 ――ニゲロ!―― ――ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ―― 報告に行こうと思った矢先、母から受け継いだ【直感】が『ニゲロ』と強烈に訴えてきた 【直感】が働くとゆう事は、誰かが戦っている証拠。しかも近い。要するに、学園内で戦闘が起きている ここで逃げれば、無事に明日を迎えられるだろう。しかし、オレは仮にも警備員だ。さらには英雄の息子でもある。 そんなオレが逃げれば、両親の顔に泥を塗ることになってしまう。それだけは回避しなければならない。オレにとっては、無事に明日を迎えるより大事なん だ 頭の中で鳴り続けている警鐘を無視し、足に【強化】をかける。 「行くぞ」 ここからは非日常の世界。警鐘が強く鳴る方へ走り出す
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加