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それから俺は仕事のたびに不自然に瑠樺さんを避けた。
電話も無視した。
瑠樺さんは口数が減り
みんなが心配した。
俺らの間で何かあったんだとみんな気づいていた。
それでも俺は間違ってないって自分に言い聞かせた。
瑠樺さんはすぐ自分を忘れる。
そんで誰か可愛い人と結婚して
可愛い子供を授かって
幸せに…
考えただけでも辛い。
愛しい人の心から自分が消えるなんて
生きてる意味があるんだろうか。
俺は笑顔で祝福できるのだろうか。
こわい。
俺は矛盾と葛藤していた。
そんな毎日の中
今日も瑠樺さんの俺を呼ぶ声を無視して仕事から帰ってきた。
今日は一段と冷えるから足早に玄関に向かった。
するとドアの前に誰か座っている。
俺は一瞬で誰だか気づいた。
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