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「とーーーう!」
『ゴンッ!』と凄まじい音を立てたのは
俺の頭だった……。
一瞬視界が黒に変わりそれから白に変わり……
あぁもう少し……
と、ここで意識が戻った。
「―――っ!何すんだよっ!」
まだぐわんぐわんと脳みそ同士が混ざり合ってるような感覚が後に引いて嫌なほどに残る。
「だってぇ、私の話聞いてくれないんだもん」
えへーっと何もかも甘ったるい声を、顔をして彼女はそう言う。
童顔フェイスを自由自在に使いこなし俺をどんどん底なしの沼…いや恋という底なし沼に落とし込む。
おかげで俺は彼女の沼の水中に居るわけだ
彼女も俺の沼に居る……はず。
「で、何て言ったんだ?」
「だからー、明日遊ぼうー?」
「はぁ……遊びってデートの事か?」
「そう!それそれーっ」
にっこぉーりとろけるような童顔フェイスを俺に向ける。
やめろ、これ以上俺を沈める気か
もう十分這い上がって来れないほどに沈んでいるのに……。
「いいよ、明日どうせ休日だし予定なかったから」
「やったぁー!」
両手をバンザーイと上にあげ喜んでいる。
パフェを幸せそうに食べていた彼女は口の横に生クリームをつけている。
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