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『そうね、気を付けるわ』
木村君のアドバイスを頭に入れておく、なにせ学校には木村君が居ない、私一人で動かなくてはならないから…
それしても木村君は私を心配してくれたのか、帰る前に、なんと魔術武器を貸してくれた「銀刃の儀礼槍」と言う自作品、本人が言う通り、確かに…何というか…粗雑な作りの品ではある;
ボールペン程度の大きさで、先端に槍っぽく整形された切れ味の無い、銀の刃が取り付けてある。
刃が付いてないのは、儀礼用なんで「切る」機能が必要ないから…らしい、でもちょっぴり切れ味が欲しかったりする…ああ、なんか私ってば危なくなってきたような;
ともかく銀刃の儀礼槍を借りて、その日は木村君の家を後にした。
玄関を出てから約十歩くらいで、私は自宅に到着する。
もう夜の10時35分、深夜に近い時間帯だけど、木村君の家に居る時だけは両親は何も言わない、両親も今年の夏に旅行先で怪異に巻き込まれた、その時に木村君の魔術武器によって、辛くも化け物を退けて生きて帰れたのだ、その理由からか、こんな遅くまで仮にも男の子の家に遊びに行ってても怒られたりしない、お母さんは、私が木村君から魔術を習っているのを知っているけど…お父さんはどうなんだろう?。
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