プロローグ

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――あれは誰?小さな子なのにたくさんの家来がいるけど ――あれは金紋龍腕家の姫様だよ。偉いお方さ ――へえ、じゃあ僕もきっといつか強くなって、いっぱいいっぱい活躍して、あんな風に偉くなりたいな ――……帝斗、残念だけどそれは無理なんだ ――どうして? ――身分の違い……って言っても帝斗には難しいね。だけど覚えておいて。あの方々と私達下の家の者は全然違う世界の人間なんだ。だから、どんなに目指してもあの方々のようにはなれない ――綴紙術、どんなに頑張っても? ――ああ、少しくらいなら身分は上がるだろうけど、あの方々には絶対になれない ――ふぅん……。あれぇ?なんだか急に、全然やる気なくなっちゃったな……
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