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「ぐっ!?」
零の蹴りはラタトスクにクリーンヒットし、ラタトスクは後ろによろめく。
(このチャンスを逃したらもう後は無い…)
零は自分に残るすべてを使って、ラタトスクに向けて一気に攻めに入った。
零は元から喧嘩だけは強かった。
それが神雷によってスピードを強化される事により、ラタトスクにとって脅威となる程になっていた。
(く…、このままやられる訳には行かない…)
ラタトスクは指輪に溜めたマナを零に向けて一気に放出しようとする。
この一瞬の動作に玲華だけが気付いていた。
何故なら先程時間を止めた時から彼女の右目と左目に映る映像が微妙に『ずれていた』からである。
玲華はここで初めて自分の身に起こった事を理解した。
(私の左目は右目よりも10秒先を映し出してる!)
そして玲華は指輪から閃光が放たれる直前に指輪に向けて矢を放った。
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