呪いの子

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「以上がこの世界の歴史です。皆さんちゃんと理解しましたか? では授業を終わります」 そう言って教壇に立つ女性は教科書を閉じた。 周りの生徒達はそれぞれ教科書にマーカーなどでラインを黙々と引いている。 ここはとある学校。 ここに一人の少年がいた。 彼の名は桐生 零(キリュウ ゼロ)。 黒髪に黒い目、よくいる頭ツンツンのちょっと格好いい感じの17歳の少年。 実はこの学校ではちょっと有名な不良である。 「あーあ、かったりぃ。やっと学校終わったか…。帰ろうぜ玲華」 「はいはい、いま準備するから待ってなさいよ」 そう言って手早く荷物をまとめる少女。 彼女の名は九条玲華(クジョウ レイカ)。 零と同い年で勝ち気などこにでもいそうな元気な少女である。 そして彼女は零の幼馴染みである。 「遅いと置いてくぞ」 そう言って零は教室を後にする。 「あ―! 待って!」 玲華もその後ろを追いかけるように教室を出て行った。
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