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「ン〰ッ...しゅばるぅ?」
香奈が目を覚ました
俺の顔を覗きこんで、寝ぼけて半分しか開いてなかった目が、見開いて動揺してる
「…すばる?悲しい事でもあったの?」
香奈の手が優しく俺の頬を撫でる
知らん間に涙を流してた
頭ん中は嫉妬と独占欲でグチャグチャで
香奈をヒナにとられたくなくて
香奈を俺だけのものにしたくて
頬を撫でる香奈の手を掴みグイッと腕を引いてベッドに押し倒した
強引に押しあてた唇
嫌われてもいいと思った
香奈の中に俺の存在を残そうとめちゃくちゃに抱いた
はじめは抵抗してた香奈もこんな俺を受け入れてくれた
愛も優しさもない、ただ嫉妬に狂っただけの行為...
それなのに香奈は俺の全てを受け止めてくれてる
なぁ、俺…今どんな顔してるん?香奈は…何を思ってるん?
余計に辛くなって涙がこぼれた
いつもは情事後に俺が腕枕して香奈が眠るまで髪を撫でてるんやけど
そんな余裕なくて香奈に背を向けていた
俺どんだけ最低なん...
でも、香奈は何も聞かずに、後ろから俺を抱きしめて頭をずっと撫でてくれた
あまりにも心地よくて俺はねむりについた
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