0~ideal~

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「…ちなみに、上限は2千円だぞ」 「え!?そんなにおごってくれるんだ!やったぁ!」 あ、しまった。と思ってももう遅い。女は自分の手を引き、さっさと行こうと自分を急かしている。しょうがないな、と諦め、歩き出すことにした。 そんな、平和な日常。 昨日と同じ。 明日も同じ。 ずっと変わらぬ、ただそこにあることも忘れてしまうような平和な大学生活。 そんなただの生活を、第三者の目で見ている‘俺’は、その自分を。 本当に。 素直に。 迷うことなく。 ただ。 羨ましい、と思った。               ‐
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