つきのおさかな。

16/82
前へ
/85ページ
次へ
『わたしはあなたのこと、知ってるよ。』 「どうして?」 金魚はひらりと尾を動かす。 『秘密。』 思わずむっとして言い返した。 「得体の知れない生物に個人情報知られてて、その出所は秘密なんて言われて納得できない。あなたは誰?私のこと知ってるの?」 すると金魚は、私に近づいて、私の周りをくるくるとゆっくり泳いだ。 まるで落ち着いてと言ってるように。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加