つきのおさかな。

29/82
前へ
/85ページ
次へ
ふっと、厚いページをめくる音が途絶えた。 くるりと後ろを振り向くと、光樹が絵本を開いたまま、というか開いたページに乗っかって、寝ている。 ちょうど予習も終わったので、そっと机の電気を切り、物音を立てないようにベッドに近づいた。 光樹は起きない。体を小さく上下させて眠っている。 起こさないように絵本を取り出し、間に栞を挟んで片づけた。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加