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結局ファミレスを出たのは深夜2時を過ぎ、自転車を押しながら話す2人の話題は、終始松岡美晴の事だった 美晴は2人のクラスメイトであり、吉本の片思いの相手でもあった 「それにしても…美晴ちゃんの、どこがいいんだよ」 ニヤけた顔で、相島は吉本の反応を伺う 「あいつ…可愛いし、話しやすいし…」 美晴を思い出している吉本の表情は、明らかに緩んでいたに違いない 「知ってるか?美晴ちゃんのお母さんって、元モデルらしいぞ?」 何でそんな事、お前が知っているんだよ!と言いたくなる気持ちを抑え、吉本は「ふぅん」とだけ、応えた 「知りたいか?な、何で俺が知ってるのか気になるだろ」 「うるさいなぁ」 そう言いながらも、吉本は不思議に思った 美晴は確かに可愛いが、誰もが振り向く《絶世の美女》の類いではない 本人が気にしている低めの鼻が、吉本は可愛く思えるのだが……
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