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翌日 相島は休んでいた 担任の瀬川が言うには、どうやら熱を出しているらしい あんなに元気だったのにな… 吉本は窓の外をぼーっと眺めながら、そう思った 「シゲ…どうしたの?」 ふと声をかけられて視線を戻すと、そこには美晴が立っていた 吉本は《茂徳》と言う名前から、シゲと呼ばれている 「孝介君がいないから、寂しいんでしょ」 「何言ってんだよ」 「だって、シゲと孝介君っていつも一緒じゃん」 急に美晴の顔が近くなり、吉本の鼓動が激しくなる 「あんなヤツ、いなくてせいせいするぜ」 「あ~!それ聞いたら、孝介君泣いちゃうぞぉ」 いたずらっ子の様に笑うと、美晴は女子の輪に入って行った
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