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高校2年の春…。
新学期がやってきた。
私、仲根李子(りこ)は前々からただ一つの事を毎晩、寝る前に願ってきた。
「どうか、神様!居るのでしたらアイツと同じクラスに…」
クリスチャンでは無いが、人間いざという時は神様にすがってしまうものだ。
その神頼みが、報われるかどうか今日にかかっている。
恐る恐るクラス替えの表を見る…。
(………あった!!)
心の中で叫んだ。
「神様ありがとう!」
そんな時、後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
『また同じかよ…。』
小学校からの腐れ縁にして、私の想い人の殿村淳(とのむらじゅん)だ。
『その言葉そっくりそのままお返しします。』
手を差し出し言い返す。
あぁ…可愛くない…。
本人を目の前にすると、どうしても素直になれない。
そんなとき、差し出した手を『返されても困るんだけど…。』と、言いながら淳は私の手を握りながら下に降ろす。
何故かその手は握られたままだった。
いつもなら、軽くタッチする様にするのに今日は違った。
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