想い…

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『適当に休んでてよ。何か飲み物と菓子あるか探してくるから。』 そう言って淳は部屋を後にした。 私はベッドを背に座った。 部屋は白で統一されていて、とても綺麗に片付けされ清潔感が漂っている。とても男の子の部屋とは思えない。 私には弟が居るが、見比べてみると天と地ほど違う。 淳らしいと言えば、らしい部屋だ。 『何キョロキョロしてんだよ。詮索したって何も見つからないぞ。』 いつの間にか、飲み物とお菓子を持ってドアの所に淳が立っていた。 『違うよ!いつ来ても綺麗に片づいてるな~と思って。』 『あぁ~。いつ女の子が遊びに来てもいいようにね。』 そう言いながら、手に持っている物をテーブルに置いた。 『そうですか!モテ男君は大変ですね。』 思いっきり皮肉って言ってやった。 でも、淳は気にせずに『そうなのよ。俺ってばモテるから大変なのよ。』と軽く返されてしまった。
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