幼い記憶

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自分が人と少し違う性癖を持っているなんて全然思ってもいなかった頃。 何処にでも居る、元気な男の子だったと思う。 厳格な父親。 優しい母親。 祖父母と2歳づつ年の離れている弟2人。 核家族化が進み始めてはいたが、当時の一般的な家庭であったと思う。 貧しいながらも、地域の中の個人の在り方とか、人としての在り方という部分での教育には厳しかったと思う。 祖父母からも、両親からも長男だからと言う言葉は、いい加減にして欲しいと思うほど聞かされていた。 しかしプレッシャーもなく、小さなコミュニティの中ではあるが、自分は選ばれた人間だという勘違いなのだが、そんな感じの自我が芽生えていたと思う。
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