中学時代

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冬休みに入ると、光哉はほとんどが部活。 そんなある日、光哉が部室で帰る準備をしていたとき、近くで聞き慣れた亜希の声がした。 外に飛び出すと同じ部活の仲間と楽しそうに話しながら歩く亜希の姿を見つけ、光哉の動作は一瞬にして凍りつく。 それを見た同じ部活の仲間である山本が、 「西宮!!このあと時間ねぇか?」 と声を張り上げた。 亜希は驚きを隠せず、状況が理解できないまま振り返った。 すると亜希と一緒にいた二人の友達が、 「あるよッ♪亜希持ってくならどーぞ」 と返事を返した。 「ぇ、ちょっと待ってよ!!」 自分の意志など関係のない言葉に、亜希は戸惑った。 しかしその言葉は聞き入れることはなく、山本は満足そうに笑ったあと、 「じゃあ15分後に中庭に来てくれよ」 と言い残して部室に戻って行った。
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