21人が本棚に入れています
本棚に追加
しぶしぶと了解してから、
約10分後、亜希は一人中庭へと進んでいた。
二人の友達は、
「亜希が戻ってくるの待ってるから安心して!!」
「絶対待ってるから!!」
とまだ少し迷いの残っていた亜希の背中を押して手を振って見送ってくれた。
中庭にはもうすでに山本と光哉が待っていた。
亜希が来たことに気付いた山本は「じゃあ俺向こうにいるから。」
と言い残してどこかに行ってしまい、中庭には亜希と光哉のふたりきり。
亜希は前回のこともあるせいで、光哉と話すことを何となく拒んでしまっていたし、正直気まずかった。
光哉も同じ気持ちだったのだろうか、二人きりになってもお互い黙ったまま一言も口にしなかった。
最初のコメントを投稿しよう!