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そんな中、
亜希は中学3年生へと進級した。
もともと好きになって光哉と付き合った訳じゃなかった亜希は、
光哉の性格や態度からなにまで、すべてが嫌になっていた。
『別れよう』
そう思うことは何度も何度もあったが、どうしてもそれ以上行動に移すことが出来ずにいた。
彼女の存在であっても苦しい状態なのに、
別れようなんて言ったらどうなるのかなんて予想がついている。
まして同じ学校で同じ学年だ。
避け切ることなんてできない。
だから言えなかった。
メールもしていたが、
メールをすることですら嫌悪感を抱くようになっていた。
メールをシカトすると、
『届いてない』
とかのメールが届くが、
それすらシカトすると、
電話がかかってくる。
電話もでなければ、メール。
『なにメールシカトしてんだよ。電話もでねーし、なんなんだよ。どーせ他の男と遊んでんだろ』
といったものが大量に届く。
そんなせいでもともとストレスに弱く、
すぐに胃炎になりやすかった亜希は、
進級してから入院。
二週間ほどの休みをとった。
そのせいで亜希は、
自由だけでなく、心身ともにボロボロになっていった。
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