理不尽な思い~中学~

5/15
前へ
/46ページ
次へ
そんな中、 亜希は中学3年生へと進級した。 もともと好きになって光哉と付き合った訳じゃなかった亜希は、 光哉の性格や態度からなにまで、すべてが嫌になっていた。 『別れよう』 そう思うことは何度も何度もあったが、どうしてもそれ以上行動に移すことが出来ずにいた。 彼女の存在であっても苦しい状態なのに、 別れようなんて言ったらどうなるのかなんて予想がついている。 まして同じ学校で同じ学年だ。 避け切ることなんてできない。 だから言えなかった。 メールもしていたが、 メールをすることですら嫌悪感を抱くようになっていた。 メールをシカトすると、 『届いてない』 とかのメールが届くが、 それすらシカトすると、 電話がかかってくる。 電話もでなければ、メール。 『なにメールシカトしてんだよ。電話もでねーし、なんなんだよ。どーせ他の男と遊んでんだろ』 といったものが大量に届く。 そんなせいでもともとストレスに弱く、 すぐに胃炎になりやすかった亜希は、 進級してから入院。 二週間ほどの休みをとった。 そのせいで亜希は、 自由だけでなく、心身ともにボロボロになっていった。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加