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「忘れてた訳じゃない!!」
でも、亜希がいくら説明したところで光哉にはそれは通じない。
「ぐだぐだうっせーよ。俺なんかどうでもよかったから話しにもこねーし会おーともしなかったんだろ」
そう言い捨てて、
光哉は彼女であったとしてもかまわないというように、
亜希のことを睨みつけた。
「違う…!!」
亜希の否定も弱々しい。
「違わねーよ。どうせ他の男でもできたんだろ」
「できてないよッ!? なんでそうゆうことゆーの?」
「なんでもなにもないっつーの。そうゆうふうに思われるような行動してっからだろ」
「してないじゃん!!」
「してっからゆってんだよ。ぁーうぜー。死んじゃえよ」
「……」
亜希が反論しなくなったからかわからないが、
光哉は『死ね』という言葉を簡単に口にして、その場を去って行った。
残された亜希はただただ呆然と言われた言葉を思い出しながら、
その場に立ち尽くしていた。
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