中学時代

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亜希と光哉が出会ったのは、中学に入ってからだった。 つまり、小学校は別々で中学で同じクラスになり、顔を合わせた。 でもすぐに仲良くなったわけじゃなかった。 亜希と光哉が初めて話したのは、中1の9月頃。 なにがきっかけで話したかとか、どんなことを話したかとかは、今になってはもう思い出せないが、ささいな内容だったことは覚えている。 そのあとも会話と呼べるものはなく、あいさつを交わす程度。 そんな中、学校行事で行われた宿泊訓練をさかいに、光哉の気持ちは変化していた。 そのあと、友達を混ぜて遊びに行ったりもした。 そして光哉は亜希に気持ちを伝えようと決めた。 しかし、11月に初めて呼び出しをしたときも長い時間亜希を待たせたあげく、何も言えず、更にはその場面を先生に見られ逃げた。 お互いが気まずいまま、12月には席替えで隣になってしまった。 冬休みまでには伝えようとしたが、どれも失敗に終わった。 そんなせいで冬休みを迎えてしまった。
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