幻想入り

8/12
前へ
/29ページ
次へ
『風』が御社に吸い込まれるようにして吹いている事に。それは時期にだんだんと力を増していく。 そんな状況に脳内から全身に指令が伝わる。『逃げろ!!』と 「うわぁぁああ!」 一目散にこの場から逃げようと駆け出した。 本日二度目の全力疾走に息を切らしながら走るが、体が思うように進まない。 「くそ!何がどうなってんだよ!」 風はなおも強くなり、今では台風なみに激しく強い。 「ちきしょー!」 それでも必死に逃げようと気合いを入れようとした その時 ギィィィイ 何かが開くような音と共に後ろを振り向く。そこには 御社の中へ入るための観音開きの扉が開いていた。 中の様子は暗くて見えない。いや、暗すぎる、月の光が今日は強いのだが、それすらも飲み込む程に黒い。 それは一目で『異常』だとわかる。そんな事態に龍也は恐怖だけが体を支配する。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加