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「な、なにが。どうなってんだよ!!!!」
大声で叫ぶ
もう風は竜巻なみになっており、龍也は逃げる事を諦め、今では御社の手摺(てす)りにしがみついている。
「だれかーー!!!助けてくれー!!」
こんな状況に堪えれなくなり、必死に助けを叫ぶ。
今は真夜中なのでその叫びは誰にも聞かれず虚しく響くだけであった。
龍也は混乱しており、何が何だか理解が出来ていない。今は思考する暇もなく本能のままに動いていた。
「助かるためのなにか、なにか・・・・」
何か助かるモノはないかと辺りを見回す。そこで気付く
周りの物は何も動いていないことに。
詳しく言うならば、木々や石などが微動だにしていない、むしろこの暴風のなかで龍也以外の全てが何もないように平然としている。風になびくわけでもなく、吸い込まれているわけでもない。それはまるで風が
龍也だけを誘(いざな)っている
ような気さえしてくる。
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