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本当にぼくは、この髪型でいいのだろうか?
っというわけで、ここはホスト店長と共にぼくの髪型を企画した梨子さんに判断してもらおう。
梨子はすでにカットを終え、ソファーに座りながら雑誌を読んでいた。
「おまたせ梨子。」
ぼくは梨子の前まで行くと声をかけた。
「ずいぶんかかったわね。どう、少しは格好良くしてもら…。」
顔を上げた梨子と目が合った。
「……。」
梨子はポカンとしたままぼくを見続けるだけで、喋ろうとしない。
え、そんなに変な感じになっているの?
「ど、どうかな梨子?」
たまりかねたぼくは、ほとんど放心状態の梨子に尋ねた。
「……い、いい。」
梨子はボソッと何かを口走ったが、あまりの小さな声にぼくの耳には届かなかった。
「り、梨子?」
「ふぇ!?」
梨子は、ハッと我に返ると、顔を真っ赤にして、プイッと後ろを向いた。
「な、なかなかいい感じにしてもらったじゃない。」
何を慌てているんだ梨子?
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