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「え…?」
不意に顔を上げると東の手が晴火の耳に伸び、モミアゲにかかった髪をソッとかきあげる。
すると見え隠れしていたラピスラズリのピアスが露になった。
「やっぱり…」
東が呟き、晴火は突然の東の行動に驚いて固まっていると、東の口許に小さな笑みが浮かぶ。
「…アンタにはこの石がよく似合う」
一瞬だけ…
周りの音が何も聞こえなくなった
まるで世界に二人になったようだ
この感覚は知っている…
でも――――…
「あれ?東さん?」
その声に二人はハッとなって、声の主を振り向いた。
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