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「大変お待たせしましたぁ!」
居間に置かれたテレビの裏から顔を出したのは、笑顔の佐ノ江晴火だ。
居間にトコトコ歩いてきたお婆ちゃんに歩み寄ると、晴火はテレビの裏を指差した。
「お婆ちゃん…テレビのねココの赤い線判る?」
「ありゃまっ…切れとるねぇ」
たくさんの配線が詰まったブラウン管テレビの裏を覗き込んでお婆ちゃんは言った。
「すぐに直しちゃうからあと30分だけ待っててくれるかな?」
「わたしゃ機械はさっぱりでね…助かるわぁ」
晴火は横に置いてあった工具箱を手にとると、お婆ちゃんは頷いてまたドコかに行ってしまった。
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