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「そうだったの…少し遅いから心配してたの…帰ってこなくなるんじゃないのかって……」
母の疲れたような笑みを見て、晴火は眉を寄せて笑った。
「大丈夫だよ…それじゃあご飯作るね?」
パタン…
晴火は後ろ手に扉を閉めると、はぁ…と溜め息を吐き出して頭を抱えた。
これが今の佐ノ江家の現状だ。
8年前
兄が逮捕、起訴されてからマスコミ対応やあの兄が逮捕された驚きで母親は倒れてしまった。
父は仕事が忙しく家に帰ってきていない様子だし、母はずっと家で一人だ。
だからだろうか……
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