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「何だ…もう帰るのか?」
玄関で靴を履いていた晴火に気付いた鷹右は少し大きな声で尋ねる。
「…うん。実は宿題まだやってなくて」
嘘
宿題なんかとっくに済ませた…
「えーー?晴ちゃんもう帰るの?今来たばっかじゃん!宿題なんか明日やりなよ」
捺善がぐしゃぐしゃの布団にまた寝転びながら言うと、晴火は困ったように眉を下げて微笑んだ。
「ダメだよ。…じゃあまた来るね。おやすみ」
晴火は立ち上がると玄関から出ていった。
鷹右は黙って晴火を見送り、捺善は笑って手を振っていた。
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