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捺善のお嫁さんになる
ソレは、何度だって想像した未来。
けれど今ソレを想像すら出来なくなったのはあの日…交わる捺善と鷹右を発見してから。
暗闇の二人は妖しさを纏った大人で…自分はキスすらした事のない幼い子供。
その差があまりに大きすぎて…晴火はいつの間にか捺善を諦めたのだ。
なのに今さら期待させるような事を言いながら、自分じゃない他の誰かとの幸せを願っては上げた気持ちを地に落とす。
はぁ…
「……………バカ善…」
覆った指の隙間から見えた涙は夕暮れの西日を反射して、力無くアスファルトに落ちた。
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