こうして私は

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ピッ…… 晴火は電話を切り、店に入ろうとしたが店の前で東が立っていたのでギクリと身を強張らせた。 東はユックリと晴火を見ると、晴火は強張った笑顔で東に尋ねる。 「…あの…お店に入りませんか?」 すると、東は白い息を吐き出しながら低音ボイスで言う。 「これ…」 東はポケットに手を突っ込むと小さな紙袋を晴火に投げ渡して、晴火は慌てて受けとる。 「昼間の服のお礼……店で変な態度とって悪かった」 紙袋は先程行ったジュエリーショップのプリントがされている。 紙袋を開けて覗くと、丸いラピスラズリの石がついたピアスだった。
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