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入学してすぐに父さんから、学校への送迎は必要かと聞かれたが、俺は断った。
高校生活の間にあまり目立ちたくはなかったからである。
が、しかし、
「今はそれが……恨めしぃ~!」
叫びながら走ってみたら、近所のおばさんに変な目で見られた。
こんな目立ち方するとは……不覚。
……そんな目で俺を見るな……。
恥ずかしくなった俺は、走る速度を上げた。
それからしばらく走って、前方に人影を見つける。
そいつに追い付き、話しかけてみた。
「お前も遅刻寸前か?」
俺が話しかけたそいつは、びっくりして俺の方を向いた。
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