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朝、目が覚めると、吊るされていた。
手首を縛られて、吊るされていた。
昼、目が覚めると、吊るされていた。
手首が縛られて、吊るされていた。
夜、目が覚めると、吊るされていた。
手首は縛られて、吊るされていた。
夢の中で、吊るされていた。
手首に縛られて、吊るされていた。
目が覚めて、手首を見つめた。
それが夢なのか現実なのかわからなくなった。
そもそも、生きているのか死んでいるのかわからなくなった。
わからなくなったので、確認する為に右手首を切断した。
右手首を切断して、天井から吊るした。
吊るすのに難儀して大量に汗をかき、大量に血を流した。
それでも、夢か現実かわからなかった。
生きてるのか死んでるのかわからなかった。
痛みは、やがて無くなっていく。
痛みも、やがて無くなっていく。
痛みで、やがて無くなっていく。
新しい証明を探すことにした。
今度は、左手首。
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