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―犠牲者―
先輩は近くにあったパイプ椅子を手にとり桑田くんに渡し自分の手にも構えた。「あんたもしなきゃ、死しか待ってないわよ。」
彼女は大きく振りかぶり彼女たちの頭を殴りはじめる。抵抗して叫びだす声は耳にやきつきそうだ。
「最後はあなたね。」
新崎のほうに歩いていく先輩は血まみれだ。
「さあ、どうかな。」
意味がわからなかった。
新崎の言ったこの言葉の意味が。
新崎は片手から小さなナイフを取り出し先輩を目掛けて走りだした。
どういうことだ?先輩が殺された。辺りはシンとなる。
「新崎さん?」
岡田望。同じクラスメイトのヲタク。が怯えた声で聞いた。
「残念ね。殺を選んだのは私。死はこいつ。」
桑田くんを見つめながら笑顔で答える新崎。
彼女はまるで死神のようだった。
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