10人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんなさい…」
ん?…と、私は松本くんの顔を見る。彼はちゃんと私の顔を見ていた。相変わらず真っ赤だけど…。
「なんだか…照れてしまって。…柚奈さん、可愛いから…」
「やっぱりぃ~♪」
「もぅ、店長!」
「柚奈ちゃん、怒っちゃイヤンっ♪」
「~~~!!!」
店長ったら、私の事苛めて楽しんでる!もぅ何も言えないよぉ、店長ったら、いつもお調子者なんだから!
「……コホンっ!
とりあえず、松本くん。顔はきちんと見る事。接客の基本だから、照れちゃうとか…そんなじゃダメだからね!」
「はい、気を付けます」
やっぱり赤い顔してたけど、きちんと私の目を見て返事をしてくれた。
でも、そんな松本くんの顔はとても綺麗で…確かにイケメン!!
思わず、私まで赤くなっってしまうわ。
「あらあら~?柚奈ちゃ~ん?そんな真っ赤になって、接客の基本が出来ないんじゃない~?」
店長は意地悪く笑った。
その後、松本くんは店長と店内を見て回り、説明を受けていた。
少しだけ、接客なんかもしてたけど…女性客はメロメロで…これはお客さんが増えるわ…。
店長、ナイス新人!
「ん~~!ようやく終わったぁ~!」
休憩室に入り、伸びをしてると、松本くんも最後の接客を無事に終えて、休憩室に入ってきた。
「お疲れさま、頑張ってたね!」
エプロンを外し、それを畳ながら松本くんを見る。
「はい、有り難うございます。…実は、バイトが初めてで、かなりキンチョーしました」
「そうなの?」
だから、赤くなったりしたのかな?
「でも、イイカンジだったよ♪接客向いてるね!…特に女性客の心は完璧に掴んでた!」
あははっ、と、笑いながら言うと、松本くんは照れて口元をおさえていた。
「ありがとう、柚奈さん。俺、接客するなんて考えた事無かったけど、凄く楽しかったです」
「?接客…考えた事無かった…?じゃあ、何故??」
最初のコメントを投稿しよう!