10人が本棚に入れています
本棚に追加
松本くんはしまった!という顔をした。そして、目線をそらす。
なんか嫌な感じ。
「ん~…なんとなく…。なんてゆうか…学校から近いし家からも近いし…」
なんか、その言い訳…それなら、他にもバイト代高くて楽そうな所も沢山あるのになぁ…。
まぁ、初めてのバイトだし、フィーリングで決めたのかな。
このお店ってファンが多いし。
そうゆう事にしておこう。
「松本くん、接客を考えた事無かったけど、やってみたら楽しかったのなら良かった。
バイトも学校も、趣味でも何でも、毎日の積み重ねだからね。毎日一生懸命にしてたら、もっと楽しくなるし、皆からも認められるよ。
そしたら、もっと頑張れる。
松本くんは、このお店を選んで、このお店と仕事を好きになってくれたなら嬉しい」
松本くんは私の言葉を真剣に聞いてくれた。
やっぱり良いコだなぁ。
「柚奈さん、…有り難う。俺、このお店が好きです。さっき変な言い方しちゃったけど…軽い気持ちで適当に選んだ訳じゃ無いんです。接客も、やってみたら楽しくて、もっと頑張りたいって思ったんです」
ちゃんと、私の目を見ながら話してくれた。
真剣な眼差しで、嘘じゃないって、すぐに分かった。
「…うん、ごめん、きつい言い方しちゃって…。松本くんの気持ち聞けて良かったよ。これからも宜しくね」
「はい、宜しくお願いします!」
松本くんの笑顔は何だか、私までもドキドキさせる。やっぱりイケメンだから?!
「あ、でも柚奈さんて、下の名前で呼んでるのが気になるわ!白石さんと呼びなさい!」
「ええっ?!…あ、下の名前で呼んでましたか?店長が下の名前で呼ぶんで…なんだか…っ」
松本くんは、わたわたと、かなりの動揺していて手を上下左右と動かしている。
「あははっ、そんなに焦らなくても!冗談だから、呼びやすい風に呼んでいいからね」
気が付けば2人で笑っていた。
素直でよい子が入ってくれて嬉しいなぁ♪
最初のコメントを投稿しよう!