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COSMOS REPORT No.06
私たちが幽閉されている牢獄は
多くの魔物が徘徊する洞穴でした。
私は魔物の習性を研究し、利用することで
夫と共に、脱獄に成功しました。
そして逃亡を続けながら
あの子がいるはずの研究所へと駆け付けたのです。
そこにいたのは、私によく似た研究途中の素材と
変わり果てたあの子の姿でした。
あの子は、見違えるほど痩せこけていました。
虚ろな瞳の奥深くにうっすらと
憎しみの色が浮かんでいました。
多くを説明することはできませんでした。
私は状況を簡単に説明し、共に逃げるよう促しました。
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