第1章 探偵 ライズナー

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リリリリリリーン 発車のベルが駅に響き渡った。 扉が閉まるギリギリのところで男が列車に乗り込んだ。 黒いロングコートに、黒いニット帽をかぶった男である。 彼の名はライズナー。 探偵 ライズナーと言えば、ロンドンの南の方では名が通っている方である。 探偵生活13年で600もの事件を解決してきた。 フォーワイル教授のパーティーに招待されたライズナーはパーティー会場があるヨネールへ向かうため、列車に乗ったのである。 ライズナーが真っ先に向かったのは、食堂車である。 彼はそうとう腹が減っているらしく、すぐに座りメニューを見るなりフランス料理のフルコースを注文した。
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