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『ちょっ!ちょっと静かにして、俺は怪しい者じゃない』
『道端でぶっ倒れてたアンタを運んできただけだ』
そう必死に説明すると、ようやく彼女は静かになった。
が、彼女はキッと俺を睨むと
「嘘っ! 私を部屋に連れ込んでいかがわしいことをしようとしてたんでしょ!!」
と言い放った。
俺は一瞬で激しい頭痛に襲われた。
しかし黙ってはいられなかった。
『なんて言い種なんだよ! 俺がアンタを襲う?… 訳の解んねえことを言ってんじゃねえよ!』
『別に俺がアンタをそのままにしてたって、他の野郎に美味しく頂かれてただろうさ!』
そこまで言った時だった、 パンッッ と乾いた音がした、と思えば彼女が俺の横っ面を叩いた音だった。
『信じらんねえよな、恩を仇で返しやがった。』
それに『俺は…女だ!』
「えっ!?」
「女の人…!?」
「嘘っ!だって貴方自分のこと俺って…それに見た目まるっきり男じゃないの?」
『ハァー』
俺は溜め息を吐くとおもむろに上着を脱ぎ下着一枚の姿になった。
『これで信じるか?…俺が女だって。』
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