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・・・・・。
俺をジッと見たまま固まっている彼女に何故か笑いがこみ上げてきた。
『そんなに不思議か?』
俺が笑いながら問いかけるとようやく彼女は一言。
「ご免なさい…私てっきり男の人だって思って酷い事を言ってしまったわ。」
『別に良いよ、慣れてるしそれにこんな形じゃ間違われても仕方ないよな。』
「でっでも…。」
『もう良いよ、俺も言い過ぎたしおあいこだ』
そう言うと彼女は顔を朱くして下を向いた。
『それよりアンタ家は近いの?』
「?…そう言えば此処は何処?」
『へっ?〇×町だけど?』
「あ~家は隣町だわ。」
『そう、もう終電無いけどどうする?』
『良かったら泊まっていきな、どうせ俺独り暮らしだし、アンタさえ良ければいいよ。』
ふんわりと微笑みながら彼女は。
「じゃあ、お言葉に甘えようかしら?」
その時、俺は言いようのない感情に支配された。
この感情が何か俺にはまだ解らなかった。
兎に角、それを抑えて俺は風呂に入るよう勧めた。
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