出逢い

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俺が風呂から上がると彼女はベッドで寝ていた。 (俺はどこで寝るんだ…。) 今まで他人が泊まった事などないので、当然予備の布団など無い。 幸いに明日は仕事は休み。 まあいいか、と空いたスペースに寝転がった。 朝目が覚めると彼女はもう居なかった。 「ありがとう。」と書き置きを残して消えていた。 なんだかよく分からないが、現実なんてこんなモノだろう。 妙な自分のお節介と、不思議な出逢いに苦笑しつつ俺はベッドに寝直した。 (そう言えば名前も聞いてないな…、二度と会うことも無いか…。) 寝入る前にふと思ったことだった。
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