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LHRが終わった休憩時間に私はまた話しかけに行った。
「初めまして、柊さん 私は優木涼子っていうの、これからよろしくね!」
そう問いかけると、彼女は無言のまま一瞥をくれると小さく頷くだけだった。
彼女の視線はとても鋭くまるで鋭利な刃物を連想させた。
物怖じしないはずの私でさえ、射すくめられるような錯覚を覚える程だった。
(なんて眼をしてるの…。)
私はその後の授業も上の空で、彼女の視線の理由を考えていた。
しかし、いくら考えても追い付かず結論は出ないままだった。
帰りのSHRが終わると私は直ぐに彼女の元へと急いだ。
「柊さん、一緒に帰らない?」
と聞くと彼女はまたあの視線を向けて一言…。
『俺に関わるな!』
と、言い捨てて出て行った。
「なっ!? 俺ぇ? しかも関わるなって…。」
でも怒ってるようでもなかった、いったい彼女は何を考えているんだろう?
あーもう考えても分かんないし、いいわ! 答がでるまで話しかけてやる!
こうして私涼子の学園生活は幕を開けた。
その弐へ続く…。
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